計画班B01-P02
「顔と身体表現における潜在的・顕在的過程」

研究の概要と目的

多様な人々が集い、異なる文化が交錯するトランスカルチャー状況にある現代社会において、顔と身体表現の差異と普遍性とを明らかにすることは、異文化理解とコミュニケーションの観点から特に重要である。これまで、人間は明示的には気付いていなくとも、微細な差を無意識に検出して行動を変容させることが、情動評価や意思決定を対象として示されてきたが、顔と身体表現という人間にとって真に重要な情報について、どのように無意識的な潜在処理がなされるかは明らかでない。本計画班では、顔と身体表現の文化差と個人差に注目して、顔認知の予測・記憶・選好に関する認知ストラテジーとダイナミクスを顕在過程・潜在過程の観点から実証的に解明する。

手法と対象

本研究では、心理学・認知科学・脳科学的手法に基づき、事前期待から始まり、知覚から記憶に至るまでの過程の解明の観点から「顔・身体学」の学術領域に寄与するため、海外の研究者と共同で、顔・身体表現の文化差や個人差のプロセスやダイナミクスを“顕在処理過程”と“潜在処理過程”から明らかにする試みを行う。手法としては、他の研究班とも連携しながら、行動実験と眼球運動計測を中心に置き、皮膚電位(SCR)や脳波(EEG/ERP)も用いて研究を進める。顔や身体表現はその背景の社会文化を反映するものであり、このようなダイナミクスや時間依存性のデータを元に、顔や身体表現からそれぞれの文化や社会について理論化に資するための検討も行う。

メンバー構成

  • 研究代表者:渡邊克巳(早稲田大学理工学術院・教授)
  • 分担研究者:大塚由美子(愛媛大学法文学部・准教授)
  • 連携研究者:松吉大輔(早稲田大学理工学術院・研究院講師)
  • 連携研究者:北村美穂(早稲田大学高等研究所・准教授)
  • 連携研究者:村田藍子(早稲田大学理工学術院・日本学術振興会特別研究員PD)
  • 連携研究者:田中観自(早稲田大学理工学術院・日本学術振興会特別研究員PD)
  • 連携研究者:佐々木恭志郎(早稲田大学理工学術院・日本学術振興会特別研究員SPD)
  • 連携研究者:中村航洋(早稲田大学理工学術院・日本学術振興会特別研究員PD)
  • 連携研究者:Roberto Caldara(フリブール大学・教授)
  • 連携研究者:Colin Clifford(ニューサウスウェールズ大学・教授)